リラクゼーション

しっかり休めていますか⁉

脳は疲労している

インターネットの普及により、ドキュメントを作成することが簡単になった反面、2倍、3倍の量をこなさなくてはならなくなりました。また、少ない人材で100%の力を出すことを求められ、仕事上では脳はフル稼働しています。通勤ではスマートフォンによるネットサーフィン、SNS、動画などインプットされる情報量が増えています。その情報を処理できず、集中力が欠けミスが増えるなど脳疲労を起こしやすくなります。

ぼんやりモードと集中モードの切り替えがうまくいかないときに集中力が途切れやすくなり、脳が疲労していきます。また、新しいことを始める、新しいことを生活に取り入れることも脳疲労の一因となります。

脳をリラックスさせよう

脳を休めるために、物思いに耽る時間も必要です。ぼーっとして考えることから解き放されるときに脳がリラックス状態になります。起きている時間は、何かしら情報が入り込んできがちです。情報は睡眠中に不要なものと必要なものを分けると言われているため、しっかり睡眠をとりましょう。

また、新しいことを始める時、全てをガラリと変えるのではなく、5分程度を組み込んでいき、慣らしながら時間を延ばしていきましょう。慣らし中に楽しい気持ちにならなければ、潔く止めてみましょう。

休むといっても色々ある

休憩、休暇、休息、休養 、これらは全て意味が違います。

休憩仕事や運動を一時やめて休むこと。活動の合間の短時間の休み
休暇労働者が労働義務を免除される日
休息のびのびとリラックスできる位の長時間の休み
休養身体や心を休めて、気力や体力を蓄えること

「休む」の中で、今日のリセットと、明日へのリフレッシュは休養になります。しっかり休養するには、質の良い眠りが重要です。

寝ると眠るも違います。寝るは体を横たえることで、眠るは無意識の状態になることです。寝ることは、疲れた体を癒すことはできますが、脳はしっかり起きていて活動をしています。眠ることは、からだから力が抜け、考えることも休みます。ただ、毎日夢を見ている、意識を遠くに感じる場合は眠れていない可能性があります

大切なのは睡眠と休養

前述したように、身体や心を休めて気力や体力を蓄えるには、質の良い眠りが重要です。眠ることだけを考えても、質の良い眠りはできません。質の良い眠りをするには、1日をどう過ごすかが関わります。休みの日は昼過ぎに起きて、ソファに寝転んでゲームをしたりTVを見たりして、夕方近くに寝落ちする。気づいたらいつもはお風呂に入る時間なんてこともあるかと思います。疲れている身体を動かさないというのは、実は更に疲れさせているのです。重労働や運動で筋肉が疲労している場合には、休ませるという目的はありますが、長すぎると効果はありません。

日々人間関係や仕事などでストレスを抱えている場合は。気力を高めるために趣味や娯楽、気分転換に時間を使います。体力を蓄えるために、散歩やウォーキング、ジョギングやジム、スポーツなどで汗を流します。会いたい人に会ったり、聞きたい音楽を聴きに行ったり、幸福感や爽快感を感じる行動をすることが休養です。

休日の休養がしっかりできれば、ストレスが緩和されて身体も適度に疲労し、質の良い睡眠につながっていくでしょう。

眠るためのリラクゼーション法

質の良い眠りのためには、朝起きてカーテンを開け、朝陽を浴びてください。朝陽を浴びると、脳とからだを目覚めさせる「セロトニン」を、14~16時間後に眠りやすくなるホルモンの「メラトニン」を分泌してくれます。夜の眠りのために、しっかりと朝陽を浴びましょう。

ストレスがかかると、からだは緊張状態になります。心拍数や呼吸数が上がり、血管が狭くなります。逆にからだをリラックスさせると心拍数や血圧が下がり、ストレスホルモンを減少させます。リラクゼーションは、心身を穏やかな状態にするために、呼吸と瞑想が中心となります。ゆっくりと呼吸し、血圧を下げることで心を落ち着かせます。何も考えずに目を閉じて無心になるとリラックスできるようになり、眠りに入りやすくなります。

アロマテラピーの組み合わせも、睡眠にプラスの効果を与えてくれます。定番のラベンダーは、心身の緊張をほぐしリラックスさせてくれます。ベッドに入ったら、枕などの寝具にアロマオイルをスプレーするとよいでしょう。

明日へのリフレッシュ

からだを動かすと、脳は元気だと錯覚します。スポーツを楽しめば脳は楽しいと感じます。からだを動かし楽しんでいる時間は余計なことを考えないため、脳はリラックスモードです。

スポーツや娯楽はからだと脳が楽しむと言っても、嫌々ながらの付き合いは娯楽とは言えず、脳はリラックスできません。他人から理解されなくても、心から楽しいと思える娯楽を探してみましょう。

夢を見る人は認知症になりにくい?

睡眠中に脳は休むことができません。眠っているときにも明日の、未来のために常に働いています。

夢を見ているレム睡眠中は、物質交換が行われて脳がリフレッシュされていると考えられています。これが少ないと脳の老廃物がしっかり排泄されず、認知症のリスクが高まると言われています。

夢を見ないノンレム睡眠中は成長ホルモンの分泌が上昇し、ストレスホルモンが抑制され新陳代謝が活発に行われています。睡眠から3時間後でノンレム睡眠に達すると言われ、午後10時~午前2時の間が寝るのに適している時間帯です。

ポイント

1日の中で、「何時に眠り、何時に起きるか」を第一優先として決定し、残りの時間で日常生活の配分をしていきましょう。

参考文献

・厚生労働省e-ヘルスネット 健やかな睡眠と休養 眠りのメカニズム

・厚生労働省eJIM ストレスに対するリラクゼーション法について知っておくべき5つのこと